リンカーン・ライム シリーズ第15作『The Midnight Lock』(ジェフリー・ディーヴァー著)は、最高に面白かった。
まだ英語版しかありませんが、Kindle版よりApple Booksの方が少し安かった(1500円)ので、もう読んでしまいました。
ハラハラドキドキ(古い?)で、楽しめました。良かったです。
目次
購入先
電子書籍は、iPhone、iPadであれば、ブックアプリの中のブックストアから購入可能です。
もしくは、Kindle版をAmazonから買えます。
紙でよければ、ペーパーバッグ版が一番安そうです。
感想
ネタばれになるところは、この記事の後ろの方にしまして、まずは感想から。
この作品を読むとちょっと怖くなります。こんな犯人に狙われたら、鍵なんて意味がないと思ってしまうかも。
特にYouTuberやブロガー、インスタグラマー等の皆さん、自宅などのプライベートスペースの映像や写真を載せる時は本当に気を付けた方が良いと思います。
鍵の写真もやめた方が良いです。
高精細な写真から、指紋を複製できるくらいですから、鍵だって複製出来ちゃいますよ・・・
そして本編について。
今度の犯人は自称ロックスミス(Locksmith)。日本語にすると錠前屋。
その名の通り、鍵に精通した犯人が起こす事件に迫るにつれ、これまでの一番の難敵ウォッチメイカーを思わせる仕事の手際を思いだされます。
一方、序盤からリンカーン・ライムとしたことが、まさかの窮地に立たされます。逮捕やクビをかけてライムのチームが捜査を続けますが、どうなるか、、、と思っていたら、これも最後にちゃんと回収されます。
これまでのシリーズを読んでいる方なら、これはそのままでは終わらないな、と想像するはずですが、その通り。どうなるかはお楽しみに。
それにしても中だるみせず、最後の最後までストーリーを読ませるのは流石です。
この作品はシリーズの中でも面白さは上位にとどまると思います。
ストーリー(ここからちょっとネタバレ)
最初の犠牲者となる女性が目を覚ますと、飲みすぎて記憶がなくなったかと思うところから始まります。ところが周りを見回すと、飲みすぎたとしても絶対にしないはずの状況になっていることに気づきます。
部屋の中を確認すると、ロックスミスを名乗るメッセージが書かれた新聞の切り抜き。
誰かが自分の部屋に侵入し、出て行ったのかと思いきや、ドアのカギは締まっている。
犯人はキーを持っていないから、まだ部屋の中にいる!?
・・・というのが第一章。
それとは別に、裁判に証人として出廷していたリンカーン・ライム。
微細証拠で被告を追い詰めたかと思いきや、被告側弁護士により、証拠の信ぴょう性を指摘され、裁判は・・・。
さらに、この裁判を機に、ニューヨーク市警は犯罪捜査にすべてのコンサルタントを使わないことになってしまいます。
そのため、妻アメリア・サックスを含め、市警の捜査メンバーは、ライムとは捜査に関する会話が禁止されてしまい。。。
ストーリーの続き(さらにネタバレ)
犯人のロックスミスは鍵だけでなく、警報装置にも精通。
動画や写真からドアの鍵や警報装置の種類を把握し、事前にピッキングツールでの開錠を練習し、警報装置のアラームを止める装置まで準備。
ある時は写真からキーを複製してしまうなど、たとえ施錠した車の中だったとしても、うっかりキーを置きっぱなしにしていただけでリスクになると、現実にゾッとしてしまいます。
実際には難しいのでしょうけど、無理ではなさそうなところが怖いです。
このロックスミス。侵入して身体的に傷つけるというより、恐怖で心にダメージを与えるのを目的にしていたというのもさらに怖いところ。
現実と混同してはいけませんが、寝ている間に誰かが侵入してきて、家のものを色々いじり倒して、後で怖がるのを楽しむ、みたいな犯罪者が出てきたら、怖いですよね、、、もうそこに住めないです。
というか、どこに住んでいても、鍵も警報装置も信用できなくて、おかしくなってしまうかも。。
以上、ちょっとネタバレしていますが、それでもまだストーリー展開は十分楽しめると思います。ここまで読んでしまってもたぶん大丈夫です。
ところで英語版って読めるの?
はい。完璧には理解できてないので、日本語版がでたらもう一回読みます笑
英語版って難しいのでは、と思うかもしれませんが、確かに難しいところもあります。
調べてみると英検1級レベルの単語も沢山出てきますし、ライムのウィットを効かせた言い回しや、それ以外でも倒置法やスラングなども多用されているし、教養のない人の発言はそもそも文法がおかしかったりするので、今まで習ってきた文法では理解不能なところも多々あります。Google翻訳で翻訳しても意味が分かりません。
むしろ、教科書や英語教材がキレイな文章しか扱っていないから、勉強だけではいつまでたっても英語を使いこなせないのではと思ってしまいます。
調べるのは文脈がわかる程度にして、多少読み飛ばしていっても、ストーリー全体はつかめますので、まずは一冊読んでみると良いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。