日本語版発売から少し遅れましたがジェフリー・ディーヴァーのキャサリン・ダンスシリーズ『煽動者』を読みました。
原題は「SOLITUDE CREEK」Jeffery Deaver、日本語版は毎度同じく池田 真紀子です。
ジェフリー・ディーヴァーの書籍は、いくつか違う訳者さんが翻訳しているのですが、やはり池田 真紀子が素晴らしいですね。英語の文章を日本語にする、というだけでなく、英語の文意を日本語で表現するのがこなれていて、元々日本語の作品ではないかと思ってしまうような出来です。
何冊か原書を読んだのですが、ジェフリー・ディーヴァーの表現は難しいです。使っている単語が見たことないのが沢山出てきます。草木の名前だったり、料理の名前だったり、中高大学の普通の授業では出て来ないものがとても多いし、言い回しもしかりです。
これをちゃんと日本語の表現にするというのは大変な仕事ではないかと想像します。
そのためか、ここ最近は、原著がでてから1年以上の遅れは当たり前ですね。
リンカーンライムシリーズの最新刊がやっと日本語版で出て来そうですが、そうしているうちに原著の新しいものが出て来そうですよ。
前置きが長くなりましたが、こちらの『煽動者』を読んで思うのは、ジェフリー・ディーヴァーのストーリー展開のうまさです。ちょいちょい騙されます。
これだけの文量でも飽きません。
何が良くないって帯ですね。
「キャサリンダンス、左遷」「二度読み必死」なんて書かれていると、変な先入観を持って読んでしまいます。ほんとに余計ですね。
正直言って読み終わってからすぐに二度読みしたいな、とは思いませんでした。
ちゃんとスッキリ終わりますので、安心して没頭できますよ。
是非読んでみてください。